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皆さんこんにちは!
有限会社古庄工業、更新担当の中西です。
造船配管の魅力を語るうえで欠かせないのが、「一隻ごとに答えが違う」という点です。住宅や一般的な建築設備にも現場ごとの違いはありますが、造船の世界ではそれがさらに顕著です。船は用途によって構造も設備も大きく異なります。貨物船、タンカー、フェリー、漁船、作業船、調査船、特殊船。求められる性能や装備が変われば、配管系統も変わり、配置も変わります。つまり造船配管は、同じ仕事を繰り返すのではなく、毎回新しい条件で最適解を探す「オーダーメイドのものづくり」なのです。
例えば貨物船では、主機関の効率的な運用が重要で、燃料系統や冷却系統の安定性が運航コストに直結します。タンカーなら、積み荷に応じて配管材料や安全対策が大きく変わります。フェリーなら、旅客の快適性や安全性が重視され、衛生設備や空調、消火設備などの系統が多岐にわたります。漁船や作業船では、漁労設備や甲板機器、作業機械に合わせた油圧系統や海水系統が増えることもあります。こうした違いは、配管の本数や径、材質、配置、検査内容に直結し、工事の難易度も変わります。
造船配管がオーダーメイドである理由は、船が「動く工場」であり「生活空間」でもあるからです。船は海の上で自己完結的に稼働します。燃料を燃やして動力を得て、冷却し、潤滑し、制御し、排水し、衛生環境を保ち、火災に備える。陸上なら外部のインフラに頼れる部分も、船は自分の内部で成立させなければなりません。配管はその内臓とも言える存在で、船の性能を左右します。だからこそ、船ごとの用途に合わせた“設計思想”を理解し、その思想を現場で形にする配管工事が求められます。
この世界で面白いのは、設計と現場の距離が近いことです。造船は大型案件でありながら、現場での調整や変更も多い。機器の納期や仕様変更、配置変更、干渉回避、重量バランスの調整など、工事中に条件が動くことがあります。そこで配管側が、設計意図を踏まえつつ現場で成立するルートを提案したり、施工性と整備性を両立させる工夫を盛り込んだりする。単なる作業者ではなく、「現場で成立させる技術者」としての役割が大きいのが造船配管です。
また、造船配管は品質管理が非常に重要です。漏れは許されません。燃料や油が漏れれば火災リスクにつながり、海水が浸入すれば機関や電装に致命的な影響を与えます。だからこそ、溶接品質、フランジ締結、ガスケット選定、トルク管理、圧力試験、リークテストなど、工程ごとに厳密な確認が行われます。こうした品質管理は大変ですが、逆に言えば「自分たちの仕事が確実に安全をつくっている」という実感につながります。配管の信頼性が、船の信頼性そのものに直結する。これほど責任が明確で、価値が高い仕事は多くありません。
さらに、造船配管には“美しさ”があります。整然と並び、支持が揃い、ラベルが整理され、バルブの向きが揃い、整備スペースが確保された配管。こうした仕上がりは、見た目の良さだけではなく、点検性や故障予防にも直結します。良い配管は、後工程の人が扱いやすく、運用する船員にとっても安心材料になります。造船では「きれいな配管は良い配管」という感覚が強く、職人としてのプライドが生きる領域です。
造船配管の仕事には、完成後のストーリーがあるのも魅力です。建造した船は世界中を航海し、港を巡り、貨物を運び、人を運び、海の仕事を支えます。その船の内部で、自分が施工した配管が働き続ける。もしもあなたが港で同型船を見かけたり、ニュースでその船が活躍しているのを知ったりしたら、きっと特別な感情が湧くはずです。自分の仕事が、目の前の現場を超えて、海の向こうまでつながっている。造船配管は、そういうスケール感を味わえる仕事です。
一隻ごとに違う条件を読み解き、最適な配管網をつくり、品質で安全を守り、船の性能を支える。造船配管工事は、毎回新しい課題に挑むからこそ、飽きることがありません。繰り返しの作業ではなく、ものづくりの本質に触れられる仕事。それが造船配管の大きな魅力です。
有限会社古庄工業では、一緒に船舶の安全運航を支える仲間を募集中です!
「人柄」を最重視する採用方針で、未経験の方も大歓迎。
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皆さんこんにちは!
有限会社古庄工業、更新担当の中西です。
造船配管の現場を語るとき、必ず出てくる言葉があります。「狭い」「暑い」「複雑」。船体内部は限られたスペースに機器や配管、ケーブル、ダクトが密集し、場所によっては姿勢を変えるのも難しいほどです。溶接や切断、曲げ加工が伴うため熱もこもりやすく、作業環境は決して楽ではありません。にもかかわらず、造船配管に惹かれる人がいるのはなぜか。そこには、難条件をクリアして船を成立させる、技術者としての充実感と達成感があります。
造船配管工事は、図面通りに作れば終わる仕事ではありません。もちろん設計図や配管系統図、艤装図面は存在しますが、現場では微妙な干渉や収まりの問題が必ず起きます。例えば、隣接する配管の勾配が確保できない、支持金具の取り付け位置に補強材が必要、機器の据え付け位置がわずかに変わった、他職種の作業が先行してスペースが埋まった。こうした状況で求められるのは、図面を読む力だけでなく、現場で成立させるための判断力と調整力です。つまり造船配管は、現場で“考える”仕事です。
さらに、造船配管には陸上配管とは異なる配慮がいくつもあります。船は振動し、揺れ、熱膨張も起きます。配管が固定され過ぎれば応力が溜まり、逆に緩すぎれば振動で擦れや損傷が起きます。支持方法、スリーブ、クランプ、膨張吸収、フレキシブル部の使い方など、長期運用を前提とした設計思想が必要です。塩害への耐性も重要で、材質の選定や塗装、防食対策が品質に直結します。配管をつなげば終わりではなく、長く安全に使える構造に仕上げることが求められます。
造船配管の職人技が際立つのは、加工の工程です。配管は直管をつなぐだけでなく、曲げ、分岐、異径、機器接続、フランジ、バルブ、計器取り出しなど多様な要素を含みます。船内の取り回しは複雑で、必要最小限のスペースに収めるためには、曲げ角度や寸法の精度が非常に重要です。少しの誤差が干渉を生み、取り付けができなくなることもあります。だからこそ、測る、切る、曲げる、合わせる、溶接する、検査するという一連の工程に、丁寧さと経験が求められます。
また、造船配管では「整備性」が特に重視されます。船は運航中に故障が起きれば重大な影響を受けます。だからこそ、点検しやすい位置にバルブやストレーナを配置する、フィルタ交換が可能なスペースを確保する、将来の更新作業を見越した取り外し手順を考えるといった、運用目線の配慮が不可欠です。完成後に船員や整備担当が扱うことを想像しながら、現場で最適な収まりをつくる。ここに造船配管の職人としての“気遣い”が現れます。
もう一つの魅力は、多職種連携の面白さです。造船は溶接、塗装、電装、艤装、機関、内装など多くの職種が関わります。配管はその中心にあり、他職種との調整が必ず発生します。ここで求められるのは、単なる協調性ではなく、工程全体を理解し、先読みして動く段取り力です。いつどこでどの作業が入るかを把握し、干渉を避け、必要な作業スペースを確保しながら、自分たちの工程を遅らせない。こうした段取りができる人は、現場で信頼され、評価されます。
造船配管の達成感は、完成時だけではありません。難しい収まりを成立させた瞬間、干渉を解決してスムーズに通せた瞬間、加工精度がぴたりと合った瞬間、検査で問題なくクリアした瞬間。そうした小さな成功体験が積み重なり、技術者としての自信になります。さらに、完成した船が港を離れ、実際に運航される姿を見たとき、造船配管に携わった人は、自分が関わった配管が海の上で機能しているという強い誇りを感じます。
厳しい現場条件があるからこそ、造船配管は“できる人”が光る仕事です。図面理解、加工技術、溶接品質、検査対応、段取り、調整。これらを磨けば磨くほど、難しい船にも対応できるようになり、仕事の幅も広がります。造船配管の魅力は、困難を乗り越えるほど、技術者としての価値が高まるところにあります。
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皆さんこんにちは!
有限会社古庄工業、更新担当の中西です。
造船の現場には、独特の緊張感と高揚感があります。巨大な船体が組み上がり、エンジンが据え付けられ、電装や艤装が進むなかで、最後に「船として機能する」ために不可欠なのが配管です。造船配管工事は、船の内部に血管のように張り巡らされた配管網をつくり、燃料・潤滑油・冷却水・海水・清水・蒸気・空気・油圧・排水など、あらゆる流体の通り道を成立させます。陸上の配管が生活や産業を支えるインフラであるのに対し、造船配管は「海の上で生きるためのインフラ」です。船が動く、止まる、冷える、温まる、守られる――そのすべてが配管によって成立していると言っても過言ではありません。
造船配管工事の魅力は、社会的な重要性と技術的な奥深さが、同時に味わえるところにあります。船は人や貨物を運ぶだけでなく、漁業、資源開発、海上警備、観光、離島航路、海洋研究など、多様な役割を担います。海の物流が止まれば、エネルギーも食料も工業製品も、社会の隅々まで影響が広がります。その基盤にある船を支える配管工事は、目立たないながらも確実に社会を動かしている仕事です。
造船配管のもう一つの特徴は、対象が「建物」ではなく「船」であることです。船は常に揺れ、潮風や塩分の影響を受け、温度差も大きい環境で稼働します。さらに、限られた船体内部の狭い空間に、複数の系統の配管を安全かつ合理的に収めなければなりません。これは、単にパイプをつなぐ作業ではなく、設計意図と現場条件を読み解き、機能と安全と整備性を両立させる「高度な構築作業」です。配管の取り回し一つで、メンテナンスのしやすさや故障時の復旧性、さらには燃費や運航効率にまで影響することがあります。
船内には、さまざまな配管系統があります。燃料配管は主機関へ燃料を供給し、潤滑油配管は回転部を守ります。冷却系は機関の温度を一定に保ち、海水を利用する系統もあれば、清水を循環させる系統もあります。圧縮空気は起動や制御に使われ、油圧は操舵や艤装機器を動かします。衛生系統や排水系統もあり、人が長時間生活できる環境を成立させます。そして、万一の火災に備える消火系統など、命を守る配管も存在します。これらを組み合わせ、船として成立させる配管工事は、まさに「船の生命線」をつくる仕事です。
この仕事のやりがいは、完成の瞬間に凝縮されます。造船は多くの工程が絡み合う巨大なプロジェクトですが、配管はその最終的な機能確認に深く関わります。試運転や各種試験で、圧力が安定し、流量が出て、温度が規定範囲に収まり、漏れがなく、弁や計器が正しく機能する。そうして船が実際に動き出したとき、造船配管工事に携わった人は、自分の仕事が確実に船の動力と安全を支えていることを実感できます。建造中は見えにくかった配管の価値が、「船が走る」という結果で目に見える形になるのです。
さらに、造船配管の仕事は、完成した船が海へ出てからも続いていきます。船は長期にわたって運用され、定期検査や改修、トラブル対応、更新工事が行われます。運航を止められない場面も多く、短い停船期間で確実に工事を終える段取り力が求められます。ここでも、配管の知識と現場対応力が生きます。原因究明、復旧、再発防止まで含めて、技術者としての総合力が試されるのが造船配管です。
造船配管工事業の魅力を一言で言うなら、「海の上で命と社会を支える、誇りの持てる仕事」です。巨大な船の内部に、自分たちの手で流体の道をつくり、機能と安全を成立させ、航海を可能にする。船が海へ出るたびに、その船の中で自分の仕事が生きている。目立たないけれど、確実に重要で、技術的にも面白い。そんな仕事が造船配管工事です。
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有限会社古庄工業、更新担当の中西です。
「配管」と聞くと、普段あまり意識しない人が多いかもしれません。でも、蛇口をひねれば水が出る、お風呂が温まる、冬に暖房が効く、トイレが流れる——この“当たり前”は、配管工事がしっかり仕事をしているからこそ成り立っています。
配管工事業の魅力は、派手さではなく「生活の根っこ」を支える誇りにあります。しかも、その支え方はとても広い。住宅だけでなく、学校、病院、工場、商業施設、ホテル、公共施設まで。建物が存在する限り、そこには必ず“水・湯・空気・ガス・排水”の流れが必要で、配管が欠かせないのです。
配管工事は単にパイプをつなぐ仕事ではありません。給水管、給湯管、排水管、雨水管、ガス管、空調配管、消火配管など、流すものが違えば、設計も材料も施工方法も変わります。
さらに、建物の用途が変われば難易度も変わります。例えば病院なら、衛生管理や感染対策の観点で配管の取り回しや更新性が重要になります。工場なら、薬品や高温流体など特殊な条件への対応が必要になることもあります。商業施設なら、営業への影響を最小限にする段取り力が求められます。
つまり配管工事は、現場ごとに“最適解”が変わる、実はかなり頭を使う仕事なんです。
水漏れ、詰まり、給湯器不調、ポンプ故障、漏水による断水…。こうしたトラブルは生活や事業を直撃します。そんな時、迅速に原因を突き止め、復旧まで導くのが配管工事のプロです
特に災害時の役割は大きいです。地震で配管が破断したり、凍結で配管が割れたり、豪雨で排水が追いつかず逆流したり。こうした場面で“水の道”を復旧させることは、地域の命綱を繋ぎ直すことに近い。復旧後に「助かった」「本当にありがとう」と言われる瞬間は、この仕事ならではのやりがいです。
配管工事は、図面通りに施工し、圧力試験や漏れチェックを通し、最後に水やお湯が問題なく流れた時の達成感が格別です。
・バルブを開ける
・圧が安定する
・漏れがない
・お客様が安心して使える
この一連の流れが、毎回“作品の完成”みたいな感覚をくれます。しかも配管は長い年月にわたって建物を支える存在。自分が関わった現場が10年、20年先でも人の暮らしを支えると思うと、誇らしさが込み上げます。
世の中には流行り廃りがある仕事もありますが、配管工事はインフラに直結していて、需要が消えにくいのが強みです。建物は老朽化しますし、設備も更新が必要。リフォーム・改修の需要も増えています。
さらに省エネ設備(高効率給湯器、熱源機、節水器具など)の普及により、配管工事は“新しい技術を取り込む仕事”としても進化し続けています。
現場は一つとして同じものがありません。狭い天井裏、既設配管の複雑さ、他業種との取り合い、工程の制約…。難題が多いからこそ、段取りと技術で解決し、最後にきれいに配管が通った瞬間はしびれます。
「よし、通った!」
「収まりが美しい!」
「これならメンテも楽だ!」
そんな小さな歓喜が積み重なって、職人としての自信になります
人の体に血管が必要なように、建物にも配管が必要です。配管が健全なら、暮らしは元気になる。その“健全さ”を作るのが配管工事業の誇りです。
もしあなたが、
社会の役に立つ仕事がしたい
手に職をつけたい
技術で評価されたい
地域に必要とされたい
と思うなら、配管工事はとても相性がいい世界です
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さて今回は
造船業界は今、大きな転換期を迎えている。人手不足、デジタル化、環境対応――そのすべてが、造船配管の現場にも影響を与えている。
近年、多くの造船所でBIM・3D CAD・レーザースキャナを用いた配管設計が進んでいる。これにより、干渉チェックやルート最適化を事前に行い、現場での修正作業を大幅に減らせるようになった。
さらに、加工工場ではNC制御による自動切断・曲げ・開先加工が普及しており、精度の安定化と省力化が進んでいる。AIによる溶接条件最適化、ロボット溶接ラインも一部で実用化されている。
国際海事機関(IMO)の環境規制強化により、LNG燃料船、メタノール燃料船、水素・アンモニア燃料船といった新エネルギー対応船が次々と建造されている。
これらの燃料は、従来の重油に比べて温度・圧力条件が異なり、配管材質や接合方法も専用のものが必要である。ステンレス・インコネル・アルミブロンズなどの高耐食合金が主流となり、配管工の技術要求も高度化している。
造船配管は、高度な現場判断力が求められる職種である。しかし、若手の入職者は年々減少しており、技能継承が大きな課題となっている。
各造船所では、熟練工の技術をデジタル記録化する取り組みや、VRを活用した溶接教育などが進められている。教育用モデルを通じて「実際の感覚」を再現し、若手が短期間で技能を習得できる環境が整いつつある。
どれほど技術が進んでも、最終的に船を仕上げるのは人の手である。パイプの一本一本を正確に通す判断力、機器との取り合いを見極める感覚、それはデータでは置き換えられない職人の経験である。
造船配管の未来は、熟練工とテクノロジーが手を取り合う“共存の時代”だ。デジタルが効率を支え、人が最終品質を守る。その協働こそが、次の造船を動かしていく原動力となる。
まとめ
造船配管工事は、海の上で生きる巨大なシステムを支える精密産業である。一本のパイプの中には、技術・経験・誇りが詰まっている。
それは「見えないところにこそ真価が宿る」世界。
造船配管の職人たちは、今日も限られた空間の中で、船の未来を形にしている。
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さて今回は
造船配管の現場は、重量物・高所・溶接火花・圧力試験など、多くのリスクを伴う。だからこそ、安全管理は「技術」と同じくらい重要である。
配管工は、狭い機関室の天井裏や、高さ10mを超えるデッキ上でも作業を行う。足場が不安定な場所や、溶接時に火花が飛び散る環境下では、常に墜落や火災の危険がある。
作業前にはKY(危険予知)ミーティングを実施し、チーム全員で危険箇所を共有する。安全帯(フルハーネス)・防炎服・保護具の着用は必須であり、溶接中のガス爆発を防ぐための換気管理も欠かせない。
造船所では、燃料タンクや閉鎖区画が多く存在するため、火気使用には厳しい制限がある。溶接やガス切断を行う際は、事前に「火気使用許可証」を発行し、周囲に可燃物がないかを確認する。
また、ガスボンベの転倒防止・圧力調整・逆火防止弁の設置など、設備安全も徹底される。これらの管理が一つでも甘いと、重大災害につながる恐れがある。
造船配管の品質管理では、施工記録と検査記録が重要となる。
耐圧試験・気密試験・漏洩検査・溶接記録・材料証明など、すべてのデータを船級協会が確認し、承認を得て初めて船として完成する。
特に国際船級(NK、DNV、LR、ABSなど)では、安全基準が非常に厳格で、少しでも基準を満たさない箇所は修正対象となる。これらの検査をクリアするためには、現場の職人と検査員の連携が欠かせない。
造船配管の現場では、熟練者が若手に「危険の読み方」を教える文化が根づいている。単なる手順の暗記ではなく、危険を“感じ取る力”を育てることで、安全意識が定着していく。
現場での安全は、一人ひとりの判断力の積み重ねによって守られている。
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さて今回は
造船配管の現場は、まさに「精度との戦い」である。数百メートルに及ぶ配管が複雑に絡み合う船内で、誤差を最小限に抑える技術こそが職人の力量を示す。
造船では、設計図面(P&ID、アイソメ図)をもとに作業を行うが、実際の現場では他工種との干渉やブロック溶接による寸法変形などが生じる。そのため、図面通りに配管を加工しても現場では“合わない”ことがある。
経験豊富な職人は、こうした誤差を現場で読み取り、切断位置やフランジ角度を微調整して対応する。この「現場調整力」が造船配管工の真骨頂である。
造船配管における溶接は、手溶接(アーク溶接、TIG溶接)、自動溶接、半自動溶接など多岐にわたる。特に高圧ラインや燃料配管では、溶け込みの深さや均一性が厳しく管理される。
完成後には非破壊検査(X線検査、超音波探傷試験)が行われ、内部に気孔や割れがないかを確認する。わずかな欠陥も許されず、品質基準を満たさなければ再溶接となる。
溶接技術者は、国家資格(JIS Z 3801)や船級協会の認定を受けて作業する。熟練者になるには、数年に及ぶ現場経験と技術訓練が必要である。
船内の配管ルートは、限られた空間を最大限に活かすために立体的に組まれている。上下左右、さらには斜め方向に配管を通すことも多く、取り付け順序を間違えると他の配管と干渉してしまう。
そのため、配管班は施工順序を入念に計画し、先行・後行の工程を調整しながら作業を進める。特に主機室・ボイラー室・冷却水ラインでは、複数の班が同時に作業するため、高度な連携が求められる。
近年では、3Dスキャニングやレーザー測定が導入され、現場の寸法取りがデジタル化されている。これにより、手測りでは難しかった複雑な空間の採寸が正確に行えるようになり、加工誤差の削減につながっている。
造船配管の現場は、熟練の技術と最新のデジタルが融合する“精密工学の世界”である。
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さて今回は
造船配管工事とは、船舶の内部に張り巡らされた膨大な配管を設計・製作・取り付ける仕事である。船は単なる鋼鉄の塊ではなく、無数のパイプによって生命を保っている。燃料、冷却水、潤滑油、海水、空気、消火水、バラスト水、生活用水など、あらゆる流体がこれらの配管を通って流れる。言い換えれば、船舶の配管とは“血管”であり、そこに生命線が通っているのだ。
造船業における配管工事は、溶接・曲げ加工・据付・試験といった複数の工程から成り立つ。新造船では数千本にも及ぶ配管が施工され、1本でも誤りがあれば船の運航に支障をきたす。つまり、造船配管工事は「正確さ」と「耐久性」が絶対条件の職域である。
船舶にはおおまかに次のような配管系統が存在する。
主機系統配管:主機関(エンジン)を冷却し、潤滑油や燃料を供給する。
補機系統配管:発電機やポンプ、空気圧縮機などの補助機器を支える。
居住系統配管:乗組員の生活用水、排水、空調、衛生設備などを担う。
安全系統配管:消火装置、スプリンクラー、バラスト、非常排水など、緊急時に機能する。
それぞれの系統は、圧力・温度・材質・口径が異なり、設計段階から専門知識が求められる。
造船で使われる配管材は、炭素鋼、ステンレス鋼、銅合金、アルミニウム合金などが中心である。使用箇所によって耐腐食性や強度が異なるため、材質選定は慎重に行われる。
配管の加工では、パイプベンダーによる曲げ加工、端部の面取り、溶接前の開先加工、フランジ取り付けなどの精密作業が求められる。一本のパイプを曲げる角度が数度違うだけで、全体のラインが狂うこともある。
造船では、船体ブロックごとに分けて配管を取り付ける「ブロック工法」が一般的である。配管班は、設計図に基づき、限られた空間にパイプを立体的に配置していく。機関室のような狭い場所では、既設の機器やケーブルとの干渉を避けながら、ミリ単位で配管を通す必要がある。
完成後は耐圧試験・漏洩試験を実施し、気密性を確認する。水圧試験では数十気圧の圧力をかけ、漏れがないかを厳重に検査する。
造船配管は、完成後にはほとんど見えない部分に隠れてしまう。しかし、そこに通る流体こそが船の命を動かしている。造船配管工は、見えないところで“海を支える仕事”をしているのである。
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船舶を造る仕事というと、船体やエンジンが注目されがちです。
しかし、その中で確かな機能を生み出す“配管”の存在を知る人は多くありません。
造船配管業は、海上輸送を支える「静かな技術職」。
その一つひとつの作業に、熟練の技と責任感が込められています。
船の内部は、狭く複雑な構造をしています。
配管工たちはその限られた空間の中で、膨大な配管を正確に通していきます。
通す順序や曲げ角度、接合部分の強度――
どれもが緻密に計算され、現場での柔軟な判断によって完成していきます。
一つの作業に何人もの職人が関わり、まさにチームワークの結晶といえる現場です。
近年では、3D設計や自動溶接機など、デジタル技術の導入も進んでいます。
しかし、最終的に“確実に通る配管”を作るのは、人の手と感覚です。
機械だけでは判断できない細かな歪みや調整を見抜くのは、
長年の経験と勘を持つ職人の仕事です。
こうした“人の技”が、今も造船業の品質を支えています。
造船配管業は、単調な作業ではありません。
新しい船種や構造が登場するたびに、配管設計や施工方法も進化しています。
「どうすればより安全に、より効率的に船を動かせるか」
その探求心こそが、造船配管の現場を成長させてきました。
完成した船が無事に進水し、世界の海を渡る瞬間。
その内部で自分たちの仕事が機能していると感じたとき、
職人たちは大きな達成感と誇りを胸に刻みます。
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海を走る巨大な船。その内部には、人の目には見えないほど複雑な配管システムが張り巡らされています。
燃料、冷却水、空調、油圧、消火、生活用水など、船内のあらゆる設備を動かすために不可欠な“命のライン”です。
この配管を設計・加工・設置する仕事こそが、造船配管業。
まさに「船を動かす縁の下の力持ち」と言える存在です。
造船配管の仕事は、単にパイプをつなぐだけではありません。
船の設計図をもとに、何百本もの配管を正確に配置し、圧力や温度、流量に応じて最適な材料・サイズを選びます。
さらに、船内は限られたスペースで機器や電気配線が入り組んでいるため、
配管ルートの設計には“高い空間把握能力”と“緻密な判断”が必要です。
配管工は、船の心臓部とも言えるエンジンルームをはじめ、
空調・冷却システムなどの機能を維持する要所で作業を行います。
1ミリのズレが全体に影響するため、経験と感覚の両方が求められます。
また、溶接や曲げ加工などの専門技術も必要で、現場ごとに異なる条件に柔軟に対応する力が欠かせません。
完成した配管は、見えない場所で確実に船を支えます。
船が世界の海を渡るたび、その内部で流れる燃料や水、空気を通す管が休むことなく働いているのです。
造船配管業は、表舞台には出ないものの、船の命を支え、世界の物流を動かす誇りある仕事です。
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