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日別アーカイブ: 2025年11月17日

第21回造船配管雑学講座

皆さんこんにちは!


有限会社古庄工業、更新担当の中西です。

 

 

さて今回は

~命を守る~

 

 

造船配管の現場は、重量物・高所・溶接火花・圧力試験など、多くのリスクを伴う。だからこそ、安全管理は「技術」と同じくらい重要である。

高所・狭所作業の危険性

配管工は、狭い機関室の天井裏や、高さ10mを超えるデッキ上でも作業を行う。足場が不安定な場所や、溶接時に火花が飛び散る環境下では、常に墜落や火災の危険がある。

作業前にはKY(危険予知)ミーティングを実施し、チーム全員で危険箇所を共有する。安全帯(フルハーネス)・防炎服・保護具の着用は必須であり、溶接中のガス爆発を防ぐための換気管理も欠かせない。

火気・ガス管理

造船所では、燃料タンクや閉鎖区画が多く存在するため、火気使用には厳しい制限がある。溶接やガス切断を行う際は、事前に「火気使用許可証」を発行し、周囲に可燃物がないかを確認する。

また、ガスボンベの転倒防止・圧力調整・逆火防止弁の設置など、設備安全も徹底される。これらの管理が一つでも甘いと、重大災害につながる恐れがある。

品質管理と検査体制

造船配管の品質管理では、施工記録と検査記録が重要となる。
耐圧試験・気密試験・漏洩検査・溶接記録・材料証明など、すべてのデータを船級協会が確認し、承認を得て初めて船として完成する。

特に国際船級(NK、DNV、LR、ABSなど)では、安全基準が非常に厳格で、少しでも基準を満たさない箇所は修正対象となる。これらの検査をクリアするためには、現場の職人と検査員の連携が欠かせない。

チームワークと安全文化

造船配管の現場では、熟練者が若手に「危険の読み方」を教える文化が根づいている。単なる手順の暗記ではなく、危険を“感じ取る力”を育てることで、安全意識が定着していく。

現場での安全は、一人ひとりの判断力の積み重ねによって守られている。

 

 

 

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